土星食を見ました(写真あります、2024年12月8日)

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こんにちは、ギェギョポンです。

2024年12月8日、日本の広い地域で「土星食」が起こりました。土星食というのは、土星の手前を月が横切り、土星が月の向こうに隠される現象です。

ギェギョポンは、この土星食を東京(23区内)で観察しました。写真を撮りましたので見てください。

本文

簡単な解説

土星食とは

月は、約1か月で地球の周りを1周します。月は、他の星に比べてとても速く動き、しかも見かけの大きさが大きいため、しばしば惑星や恒星を隠します。月が他の星を隠す現象を「○○食」と呼びます。今回は月が土星を隠したため「土星食」です。星が月に隠されることを「潜入」、隠されていた星が現れることを「出現」と呼びます。

前回・次回の土星食

月による惑星の食はわりと頻繁に起こります1が、日本では見えなかったり、昼間に起こったり、月が明るすぎて見づらかったりと、観察しやすい条件が揃うことがなかなかなく、今回のような好条件となるのは22年ぶりとのことです。 また、次に、夜間に全国的に土星食が見えるのは、13年後の2037年とのことです。

今回の土星食

今回の土星食が起こったのは、下の地図の、2本の赤線より右下の地域です。 2本の赤線の間では、土星の一部だけが月に隠される現象が起こりました。

土星食が起こる地域を示した地図(国立天文台 暦計算室が公開している図を改変)

月の動き

まず、月と土星の位置関係を見てください。

東京での潜入時刻は18時19分、下の写真は、それより約30分前に撮影したものです。

右下が光る、ほぼ半月形の月の写真
月と潜入前の土星(月の上やや左に、よく見ると土星がポツンと見えます。撮影時刻:17時50分00秒)
【画像にマウスを置いたりクリックしたりすると説明入りの画像が見られます】

出現時刻は19時02分。下の写真は、それから約30分後に撮影したものです。

右下が光る、ほぼ半月形の月の写真。ひとつ前の月の写真より、月が右に回転している
月と出現後の土星(月の右下に土星が見えます。撮影時刻:19時30分00秒)
【画像にマウスを置いたりクリックしたりすると説明入りの画像が見られます】

わずか1時間40分の間に、月が土星に対してずいぶん動いているのがわかります。

■■■注意■■■
潜入前と出現後で月の傾きが違うのは、私たちが自転している地球に乗っているために起こる、見かけの変化です。北半球で観察をすると、月は、上ってから沈むまで、右回りに回転をし続けるように見えます。

潜入

下の写真は、月に潜入している途中の土星です。
土星が、月の暗い縁2に隠され始めています。

右下に月の一部が、上に土星が見える写真。月にはクレーターや海が見える
月に潜入中の土星の写真(撮影時刻:18時19分50秒)

上の写真の、土星の部分を拡大したのが下の写真です。
土星本体を左右に横切る環がうっすらと見えます。環が細い時期なので見えづらいですね。

右下に月の一部が、左上に土星が見える写真。土星は左下が欠けている
土星部分の拡大

潜入時、出現時の写真は、望遠鏡を使って撮影3しました。

出現

下の写真は、出現途中の土星です。
土星は、月の明るい縁4から姿を現し始めています。

左側の半分以上に月が見える写真。右下に、月に接して土星が見える
月から出現中の土星(撮影時刻:19時02分06秒、左下の黒い紐状のものはカメラに入ってしまったゴミだと思われます5

上の写真の、土星の部分を拡大したのが下の写真です。
土星本体を左右に横切る環がうっすらと見えます。
暗い土星に露出を合わせたので、月がとても明るく写っています。

左半分を占める月に接している土星の写真。土星の左側の一部は月に隠されている
土星の拡大画像(上の写真の一部を拡大6

関連情報

参考

その他

脚注

  1. 地球全体で見ると、2024年だけでも、土星食が10回、惑星全部では食が28回も起こります。
  2. 「暗縁」と呼びます。
  3. 望遠鏡にはアイピースをつけ、カメラにはレンズを付けずに撮影しました。「拡大撮影」と呼ばれる撮影方法です。太陽投影版に太陽を投影するのと同じやり方です。
  4. 「明縁」と呼びます。
  5. 撮影中に気づいたのですが、時間がなくて取り除くことができませんでした。残念!
  6. こうやって拡大すれば、ゴミも画面の外でわからない…って、そういう問題じゃない!
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